2021.12.27特定技能
特定技能の労務管理2
特定技能制度では、労働関係法令の遵守が法律や省令に明記されています。
この点について「特定技能外国人の受け入れに関する運用要領」によると
1.労働関係法令違反で罰金刑以上の刑罰を受けた事業主や役員
2.労働関係法令に関する不正行為、賃金不払いを行ったとき
上記に該当した場合、以降5年間は特定技能外国人を受け入れることは出来ません。
監督署などの調査により労働基準法、労働安全衛生法等について是正勧告書を交付されたときは、すみやかに入国管理庁へ報告のうえ、すぐに法違反を改善し、監督署にも是正報告書を提出しなければなりません。
特定技能制度における労働法遵守の義務は、今後の外国人雇用のスタンダードになっていくと予想されており、はっきり言えば「労働法を守れない企業には外国人は受け入れさせない」という、国の基本的な考え方が示されたといえるでしょう。
当初は緩やかな運用となりますが、外国人の人権侵害の度合いが大きくなれば「法違反による受け入れ不可」を厳格に運用していく可能性が高いでしょう。
労働基準監督署では、労働基準法違反や労働安全衛生法違反による検察庁への送検事例を社名と合わせて公表しており、これと連動して特定技能の受け入れ不可が行える運用要領であることに注意が必要でしょう。