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2021.12.24特定技能

特定技能の労務管理1

外国人の労務ができる社会保険労務士・外国人雇用管理アドバイザーのとりこしです。

 

オミクロン株による新規入国が再び停止された事にともない、満了が近づいた技能実習生の、特定技能への変更申請が増えています。

 

特定技能では、技能実習の労務管理とは大きく異なる点があり、「日本人を含めた雇用保険上の非自発的離職者」を、特定技能と同種の業務で発生させた場合、欠格事由となり、特定技能が受け入れが出来なくなるだけでなく、今いる特定技能外国人も受け入れ継続が不可】となります。

 

非自発的離職者の主なものとしては、次のとおりです。

1.人員整理を行うための希望退職の募集又は退職勧奨を行った場合

2.労働条件に係る重大な問題(過重労働が含まれます)

3.就業環境に係る重大な問題(セクハラ、パワハラ等)

4.本人の責めに帰すべき理由によらない有期労働契約の終了

 

特定技能の審査要綱において、1は人員整理目的以外の理由で、社会的相当性を逸脱しない範囲において退職勧奨を行い、労働者の自由な意思で合意退職すれば、非自発的離職者に該当しないとされています。

 

ところが、社会保険労務士として離職票手続きをする中で、<会社は自己都合退職、労働者は会社からの退職勧奨>と双方の言い分が割れるケースは多く、ハローワークにおいて、そもそも労働者と見解が違う事実自体をもって、ハローワーク側の判断で非自発的と判断されることが少なくありません。

 

また、自発的か非自発的になるかで、失業給付が大きく変わることから労働者を揉めるケースは頻繁にあるため、特定技能外国人を採用すると、会社からは退職のアクションを起こす余地が無くなることに注意が必要です。

 

 

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